いよいよ新年度が始まりました。今年で情報大に着任して5年目となるので、よい成果を挙げるために気合を入れていきたいと思っています。
今回は、昨年に引き続き、2015年度の河野ゼミ ガイダンス資料を紹介します(参考:2014年度 河野ゼミ ガイダンス資料)。昨年度の反省点を活かして、今年度の教育研究活動を推進していきます。
1. はじめに
河野ゼミでは、「ソーシャルメディアとその社会的影響」をテーマに研究を進めている[1][2]。研究では、システム開発に重点を置きつつ、社会的課題をITで解決する「社会情報学」を専攻する[3]。ソーシャルメディアやクラウドサービスなどの技術は、あくまでも課題解決のための手段であり、真に解決すべき課題は社会の中に存在する。したがって、我々の問題意識は、地域社会や環境、人間関係の中にある。このような社会的課題は、様々な要因が相互に影響を及ぼす複雑な状態となる可能性が高く、システム開発のみで解決することはできない。そのため、チームで課題解決に取り組み、システム開発だけでなく、関わる人々の役割分担や運用支援を含めた総合的な解決策が必要である。これらを踏まえ、本ゼミでは「情報技術を駆使し、人や地域の課題解決に貢献するため、主体的な行動ができる人材」を目指した活動を推進する。様々な情報技術を駆使するには、情報システムやセキュリティ技術、情報リテラシー教育など、座学だけでなく現代実学主義に沿った実践教育が不可欠である。これらの過程で修得した専門知識・技術を駆使し、人や地域が抱える課題に取り組む。この活動を通じて、学生は主体的な行動を身に付け、他者と協調する姿勢を育み、創造的な解決策を見出す力を養うことができると考える。