2014年9月26日金曜日

FD推進ワークショップでの学び

皆さん、こんにちは。そろそろ夏も終わり、少しずつ秋の様子に変わってきます。

季節の変わり目は体調を崩しやすい時期です。特に夏から秋は一年の中で最も気温の変化が大きいと言われていますので、皆さんも体調には十分にお気を付けください。

今回は、8月8日~9日に行われた私立大学連盟主催の新任教員を対象としたFD研修ワークショップでの学びをお伝えします。当日の様子は私のFacebookにも公開しておりますので、もしご興味がありましたらご覧ください(参考:2014年8月8-9日 FD研修@浜松)。以下は提出した参加者レポートです。

はじめに

本ワークショップでは、大学教員の職能や各種ポリシーの理解、模擬授業を通じたグループでの学びあい、グループ討議での教育に対する意見交換が行われた。今回は、大学教員の職能、模擬授業、グループ討議で得られた知見、今後の展望について報告する。

図1.FD研修ワークショップの全体説明

大学教員の4つの職能

大学教員の職能には、①教育、②研究、③管理運営、④社会貢献の4点が挙げられる。今回のFD研修は、①の教育に関するスキル向上を目指した取り組みである。

上記職能は、いずれも大学教員として必須ではあるが、大学の状況や自身の職位などによって重視すべき項目は異なる。若手であれば研究や教育が重視され、学科長や教務委員長など役職付きでは管理運営や社会貢献が求められる。私の場合は、教育や社会貢献に多くの時間を費やす一方、いつの間にか研究の優先順位が下がってしまったことを感じている。研究成果を挙げるため、時間の使い方改善や教育の質向上を図ることで、研究を円滑に進めたい。研究活動を通じた教育、研究成果の教育への還元は、重要な課題である。

模擬授業

模擬授業の準備として、①導入、②展開、③結論の流れを示す模擬授業ワークシートを作成した。今回は、担当授業の「情報リテラシーⅡ」をベースに、ソーシャルメディアの便利な点、気を付けるべき点について、グループでディスカッションを行った。導入がよかったのか終始和やかな雰囲気で授業を進めることができ、参加者の理解も深まったように思う。改善点としては、「もう少し板書を綺麗に書く」、「声の抑揚を意識する」といったアドバイスを頂いた。今後の参考にしたいと思う。15分間という短い時間での授業であったものの、グループメンバーにも恵まれ大変有意義な経験となった。

図2.模擬授業の様子

グループ討議

グループ討議では、「学生のモチベーション向上」をテーマに議論した。学生が主体的に学習できるための働き掛けや環境について、①1コマ(90分)、②1期(15コマ)、③4年間の3つのフェーズに分けて議論した。①は教員個人の影響力が強く働き、②はカリキュラム内での授業の位置付けが重要となる。③は入り口から出口までの各対策や就職率向上が重要な課題である。トップダウン、ボトムアップ両面からの対策が求められる。いずれにフェーズにおいても、学生がこれをクリアするとどう成長できるかを思い描けるような「地図作り」が重要であろう。興味深い対策として、選抜した学生を研究室の教員が直接指導する「アドバンスト科目」を取り入れた大学があるとのこと。それを履修するには、前提科目で高成績を得る必要があり、優秀な学生のモチベーション向上に寄与している。

図3.グループ討議での意見交換

まとめ

全体的な感想として、教育面での様々な知識や経験が得られ、よい仲間にも出会うことができ、大変有意義な研修であった。ただ、同じグループのメンバーとは仲良くなったものの、他のグループとの交流が少なかったことが少し残念である。せっかく同じ時間・場所を共有しているので、他のグループとの交流の機会があるとよいと思う。今後は、まず担当科目の授業改善に取り組み、近い将来に大学全体の教育に関わっていきたいと考える。

図4.グループメンバーとの集合写真