2014年11月17日月曜日

大学で学ぶ意義:継続して課題を発見し解決する能力を養うこと

特にゼミ選択を控えた学生の皆さんへ

もうすぐ秋も終わりの時期ですね。この時期は来年に向けて様々な想いを巡らす時期でもあります。

情報大の紅葉,2014.11.17.

ゼミ選択に向けて

特に情報大2年生の皆さんは、いよいよゼミ選択の時期です。既にプレコース配属がされているかと思いますが、3年次からの本配属に向けて「12コース」のどこにしようかと考えている頃かと思います。

コースに入ったらどういう勉強ができるのか?どういった資格が取れるのか?などと気にしていることでしょう。自分の将来を考えるのはよいことです。

でもよく考えてみてください。「何のために大学に来ていますか?資格を取得すれば、あるいは専門知識・技術を修得すれば、果たしてその先の道は切り拓けますか?


2014年11月6日木曜日

河野ゼミのWebサイトを公開しました!

皆さん、こんにちは。

秋も深まってまいりました。情報大では、2年生が来年度の『コース・プロジェクト研究・ゼミ選択』を行う時期になりました。自分が勉強したい分野、研究したいテーマなどをベースに3年生からの2年間を過ごすゼミの選択です。

河野ゼミ Webサイト

さて、特にこの時期に合わせた訳ではないのですが、今月頭に『河野ゼミ Webサイト』を公開しました!これまでの研究成果や活動内容をまとめています。活動記録の整理・発信にはとてもよい機会です。


そもそものきっかけは、2ヶ月ほど前に【会いたい人行脚】でインテックの山森雅文さんに「河野ゼミのWebサイトを作れ!」と言われたことでした。

それから2ヶ月掛けてコツコツと作って来ました。自分で言うのも何ですが、結構な力作ですので是非一度ご覧ください!

ゼミのWebサイトを作ってみて、自分自身でかなり力が付いた実感があります。そこで今回は、Webサイト作成で学んだことをまとめてみます。


2014年9月26日金曜日

FD推進ワークショップでの学び

皆さん、こんにちは。そろそろ夏も終わり、少しずつ秋の様子に変わってきます。

季節の変わり目は体調を崩しやすい時期です。特に夏から秋は一年の中で最も気温の変化が大きいと言われていますので、皆さんも体調には十分にお気を付けください。

今回は、8月8日~9日に行われた私立大学連盟主催の新任教員を対象としたFD研修ワークショップでの学びをお伝えします。当日の様子は私のFacebookにも公開しておりますので、もしご興味がありましたらご覧ください(参考:2014年8月8-9日 FD研修@浜松)。以下は提出した参加者レポートです。

はじめに

本ワークショップでは、大学教員の職能や各種ポリシーの理解、模擬授業を通じたグループでの学びあい、グループ討議での教育に対する意見交換が行われた。今回は、大学教員の職能、模擬授業、グループ討議で得られた知見、今後の展望について報告する。

図1.FD研修ワークショップの全体説明

大学教員の4つの職能

大学教員の職能には、①教育、②研究、③管理運営、④社会貢献の4点が挙げられる。今回のFD研修は、①の教育に関するスキル向上を目指した取り組みである。

上記職能は、いずれも大学教員として必須ではあるが、大学の状況や自身の職位などによって重視すべき項目は異なる。若手であれば研究や教育が重視され、学科長や教務委員長など役職付きでは管理運営や社会貢献が求められる。私の場合は、教育や社会貢献に多くの時間を費やす一方、いつの間にか研究の優先順位が下がってしまったことを感じている。研究成果を挙げるため、時間の使い方改善や教育の質向上を図ることで、研究を円滑に進めたい。研究活動を通じた教育、研究成果の教育への還元は、重要な課題である。

模擬授業

模擬授業の準備として、①導入、②展開、③結論の流れを示す模擬授業ワークシートを作成した。今回は、担当授業の「情報リテラシーⅡ」をベースに、ソーシャルメディアの便利な点、気を付けるべき点について、グループでディスカッションを行った。導入がよかったのか終始和やかな雰囲気で授業を進めることができ、参加者の理解も深まったように思う。改善点としては、「もう少し板書を綺麗に書く」、「声の抑揚を意識する」といったアドバイスを頂いた。今後の参考にしたいと思う。15分間という短い時間での授業であったものの、グループメンバーにも恵まれ大変有意義な経験となった。

図2.模擬授業の様子

2014年8月5日火曜日

今後の人生に対する考察

先日、勉強会でお世話になっている大塚英文さんにタロットを見て頂いた。大塚さんは今、ご自身のやりたいこと、その直感に従って世界に旅立っている。

タロットとは、占いというより心理学の要素が強く、引いたカードをきっかけに相手の内面を探る技術なのだそうだ。

2014.7.25 大塚さんとMカステッロにて

タロットの結果を踏まえて

タロットの結果を見ると、私自身は主体的ではあるものの、安定志向で石橋を叩いて叩いて渡る気質だとのこと。自分では、リスクを取ってでもとにかく前に進む人間だと思っていたので、この結果には少し驚いた。でも、これまでの行動を思い返してみると、今の環境に甘んじて、あまり前に進んでいなかったように思う。自分自身では地域活性化プロジェクトや各地での講演活動など精力的に活動していたし、日々何かしらの勉強をして自分をアップデートしていた。

しかしながら、日々の忙しさにかまけて、それを言い訳にし、本来すべき活動に時間を割いていなかった。実際には動いてはいたものの、あまり成果を挙げることはできなかった。自分自身を顧みると、ここ1年ほどあまり成長した実感がない。

大塚さんからは、教育の仕事には向いていないのでは?との指摘も受けた。確かに、自ら動こうとしない学生の手を引いて、手取り足取り教えていくのは本意ではないし、個人的にも楽しくはない。大学教員の本来の姿ではないと思う。


2014年5月29日木曜日

2014年の自己分析:今年のテーマは重要事項を優先する

皆さん、こんにちは。

毎年恒例の自己分析の時期です。5月29日の誕生日に公開している自己分析も今年で4回目となりました。前回のエントリでは、ゼミの新たな研究方針について打ち出し、ある程度新体制も落ち着いた頃ですので、自分を見直すにはちょうどよい時期です。

Melbourne, Australia, September 28, 2012, photo by Yuka Kawano.

さて、初回のエントリで人生設計におけるバリュー(価値)、ミッション(使命)、ストラテジー(戦略)に基づく自己分析を行いました。これは毎年定期的に見直すことが大切です。

2014年のバリュー、ミッション、ストラテジー

それでは、一年間の活動や反省点を踏まえ、今年のバリュー、ミッション、ストラテジーを以下のように見直しました。

  • バリュー
    • 穏やかに楽しく生きること
  • ミッション
    • 研究者として、計画的に研究成果を論文として発表すること
    • 教育者として、研究活動を通じた切磋琢磨の場を学生に与えること
    • 家庭人として、自分と家族が心身とも健康に過ごせること
  • ストラテジー
    1. 研究成果を定期的にまとめ、年間3本以上の論文投稿を行うこと
    2. 新規性の高い研究テーマに集中し、学会発表を積極的に行うこと
    3. 河野ゼミの目指すべきビジョンを学生に示すこと
    4. 学生が興味を持てるような研究テーマに導くこと
    5. 定期的な運動習慣を持ち、健康維持に努めること
    6. 適切な飲酒量を心掛けながら、好きなワインは愉しむこと
    7. 重要事項を優先し、すべきでないことには"NO"と言うこと

2014年4月9日水曜日

2014年度 河野ゼミ ガイダンス資料

皆さん、こんにちは。

今回は、2014年度の河野ゼミ ガイダンス資料について紹介します。
この資料は、2週間くらいの時間を掛けて、かなり気合を入れて作ったものです。未発表の研究テーマに関する部分は公開できませんが、それ以外はすべてオープンに紹介します。

1. はじめに

河野ゼミでは、『ソーシャルメディアとその社会的影響』をテーマに研究を進めている[1][2]。その基本的な方針は、社会的課題をシステムで解決することである[3]。システムを実現するための技術はあくまでも手段であって、真に解決すべき課題は社会の中に存在するものである。したがって、我々の問題意識は、地域社会や環境、人間関係の中にある。

これらの社会的課題は、様々な要因が密接に絡み合った複雑な状態となる場合が多く、システムだけでは解決できないことがある。このような課題を一人で解決することは到底できないため、関わる人達の役割分担や運用面など、体制作りまで含めた研究課題となる。このようなテーマを掲げる最も大きな理由は、研究活動を通じて互いに切磋琢磨することで、「自分で未来を切り拓くことのできる人材」への成長を期待するためである。自分自身の抱える課題と活動の目的を適合させ、自身の活動を促進して欲しい。

ゼミは3、4年生合同のディスカッション、学年別のサブゼミをそれぞれ週1回行う。ディスカッションとは、毎週4~5名程度の発表者が研究発表を行い、ゼミ全員で議論を行う形式のゼミである。ここでの議論、報告をもとにシステム開発、調査、論文執筆などを行う。サブゼミでは、各自研究の進捗、今後の予定などを教員、他のゼミ生に報告する。サブゼミでの報告をもとにディスカッション資料を作成することになる。

2. 研究方針

2.1. 到達目標

上記理念のもと、河野ゼミでは研究成果学会発表論文投稿)を挙げることを最優先とし、研究活動を進める。新規性の高い研究テーマに取り組み、成果が見られる学生には積極的に学会発表を経験させる。研究活動を通じて、情報収集・発信力、論理的思考力、問題解決力、プレゼンテーション能力などを養う。

2.2. ゼミ訓

河野ゼミの目指すべき人物像とその心構えとして『河野ゼミ訓』を以下に示す。

<河野ゼミ訓>
1.ソーシャルであること
 周りの人達と協力して、活動をうまく進められること。ひとりでできないことをみんなでやる。ソーシャルメディアが使えることではない。
2.自分の頭で考えること
 まずは自分の頭で考えること。安易に答えを教えてもらおうとしない。自分で考えないと成長しない。
3. 行動すること
 頭で考えるだけではなく、実際に行動を起こして初めて意味がある。行動の結果は選ぶことはできないが、どう行動するかは自分で選択することができる。とにかく行動すること。
4. スキルを磨くこと
 心構えだけでなく、自分の強みとしてのスキルを磨くこと。プログラミング、デザイン、ライティング、プロジェクトマネジメント、リサーチなど、いろいろある。
5. 誠実であること
 相手に対しても自分に対しても誠実であること。相手のことを理解してから、初めて自分のことも理解される。お天道様に顔向けできないことはしない。

上記のうち、すべて心掛けて欲しいところではあるが、最初は1つだけでも意識して欲しい。


2014年3月22日土曜日

就職活動における心構えと大学での学び

皆さん、こんにちは。

もうすぐ4月ですので、大学3年生、修士1年生の皆さんは就職活動の真っ最中ですね。
既に何社か面接を受けて、残念ながら不採用の通知が届いたという方もいるのではないかと思います。

会社が求める人材

皆さんは、どうすれば採用面接に受かると思いますか?
熱意?自己PR?企業研究?相性?


もちろん、そういったことも必要になるかも知れません。ただ、まずはなぜ会社がお金を出してまで、わざわざ皆さんを雇うのかということに考えを向けてみてください。会社というのは、何らかの活動を通じて社会貢献を行い、その結果として利益を上げています。その利益の一部が協力してくれた社員の皆さんに対価として支払われる訳です。当たり前の話しですね。そこで求められるのは、会社を支え目指すべき活動に協力してくれる人達です。

「自分はこれが好き、これが得意。将来はこういう人材に成長したいので、成長の場としてこの会社が最適である」というロジックで説明をしていませんか?勘違いしている人もいるかも知れませんが、採用面接の回答としてこれでは不十分です。自分の目線でしか物事を考えることができていません。※私自身も学生時代はこのようなロジックでした。

採用されるためには、会社の目指すべき方向にコミットして、それに貢献できることを証明する必要があります。


2014年2月20日木曜日

主体性を発揮するために

皆さん、こんにちは。

3ヶ月ぶりの更新となってしまいましたね。ここ最近は、学生の卒論指導で心身ともに疲労困憊でした。学生には主体的に研究を進めて欲しいと願いつつも、実際には一人ひとり手を掛けながら、何とか卒論のレベルに持って行ったというところです。

それでもなかなか思うようには進まない学生もいて、日々自分のことのように苦悩していました。この辺りは、私のFacebook(【これでもか!という程に打ち込んで来たか?】)にも書いてありますので、もしよければご覧ください。

私自身、研究として「学生の主体的行動」や「モチベーション」をテーマにしているにも関わらず、あまり思うようには関わることができなかったように思います。


7つの習慣との出会い

そういった状況の中で、自身の研究や学生の教育指導にも大きく影響があるだろうと思い、スティーブン・コヴィー著の『7つの習慣』をじっくり読んでいました。この本との出会いは、今から5、6年程前にインテック・ネットコアという会社に勤めていたときです。